少女化する世界

三朝小唄を見つつ、鉄道について調べる。鉄道マニアというのは、欲望が多様化していて面白い。「撮り鉄」「乗り鉄」とか。マンガでは『鉄子の旅』という鉄道マニアのマンガがある。鉄子の旅 (1) (IKKI COMIX)また「鉄道娘」というのがある。1990年あたりを境に登場した鉄道オタク文化のようで、「鉄道娘」専門のイラスト交換会も開催されるらしい。
  
「誕生」「現役」「引退」という言葉が示すように、鉄道は擬人化される。オタク的な欲望と結びつかずとも、機関車トーマスという名の石炭を食う鉄の化け物をはじめ、例を挙げればたくさんありそうだ。乗客は視覚的装置として機能するだけでなく、それ自体が眼差しを向ける存在なのである。彼ら/彼女らが口を開いたとき、どのような言葉が発せられるのだろうか。鉄道という箱の内/外と乗客との関係を考えてきたが、人間化する鉄道はこの箱自体の特性と箱自体への欲望を考える上で面白い材料かもしれない。

建築を研究している後輩と話していたら、「建築少女」というのもあった。
  
第三インターナショナル記念塔と早稲田大学大隈記念講堂。第三インターナショナル記念塔の建築は実現されなかった。建築の歴史は根こそぎにされてしまう。ピンク色の共産主義。少女化していく世界。萌えー。