2006-01-01から1年間の記事一覧

サウンドを考える

id:morohiro_sさんのhttp://d.hatena.ne.jp/morohiro_s/20061228を読んでポピュラーミュージックについてのこうした議論は、これから展開していかなければならないと思う。ディスク文化における編集や構成の技術は、時間的な展開や音階のヒエラルキーよりも…

クリスマス・プロスペクト

今日はクリスマス、そして論文プロスペクト、華やいだ気分は捨て残り短い時間の展望を語る日。映画分析から得たジェンダー構造を「安来節」の踊りから明らかにしたいという展望を語るが、いかんせん音楽分析がまだなので何ともヤバイということに話が落ち着…

新民謡

文芸学研究会に行ってきました。大阪大学は遠かった。僕が聞いたのは大阪大学の方の「”日本民謡”の理念−西川林之助『民謡の作り方』と近代日本の民謡観」という発表。民俗的なものの国民化を論じるという趣旨だった。「新民謡」においては形式の均質化がより…

ナイロン製ではだめです

≪三朝小唄≫のジェンダー分析をしていたら面白くなくなってきたので、こんなのを使ってみることに。歌は明るいが歌詞は暗い。どういう気分の歌なんだろう。 ≪木綿のハンカチーフ≫ 歌:太田裕美 作詞:松本隆 作曲:筒美京平 (1) 恋人よ 僕は旅立つ 東へと …

文芸学研究会

会員ではないですが文芸学研究会の告知です。 ***************************************************12月23日(土)午後1時半より会場:大阪大学文学部美学研究棟(阪急「石橋」から徒歩15分 モ…

少女化する世界

三朝小唄を見つつ、鉄道について調べる。鉄道マニアというのは、欲望が多様化していて面白い。「撮り鉄」「乗り鉄」とか。マンガでは『鉄子の旅』という鉄道マニアのマンガがある。また「鉄道娘」というのがある。1990年あたりを境に登場した鉄道オタク文化…

新民謡と真民謡

「三朝小唄」について調べる。この小唄、どうも「新民謡」らしい。1928年に野口雨情が作詞し、中山晋平が作曲したもののようだ。大正中期から昭和初期にかけて、こうした「新民謡」は数多く作られる。その名の通り、新しく作られ、作者の明確なこのジャンル…

■保存会 保存会から手紙が届く。レコードのレーベルと大まかな出版年代を調べた表が入っていた。いろいろとグチグチ言ってすみませんでした。とメール土下座する。本当にありがとうございました。ビクターやコロンビアなど、大手どころから売り出されていた…

小唄ってどういう意味だろう

■小唄映画 ≪三朝小唄≫を見る。あらすじは次のようなもの。「東京から来た若い画家、俊夫は三朝町一の美人お久と恋に落ちる。お久は義父のいじめに耐えながらも、俊夫と結婚し、東京に行くことを願う。しかし、やがて東京から見一という少年が来ると状況は変…

大きな水たまりマニア

本が届く。『湖沼めぐり』(大正7年、博文館)。装丁がきれいなわりに1000円と安いのはなぜだろう。著者の田中阿歌麿という人物(なんという派手な名前だろう)は、幼少の時に見た富士山麓の湖が忘れられず、ヨーロッパに遊学しても忘れられず、どうにも気…

おつゆです

■公開プロスペクト 丁寧なコメントをいただき、ありがとうございました。本当は昨日直接聞かせていただこうと思っていたのですが、吐いたり、寝たりしているうちに一日が終わってしまいました。すみません。いただいたコメントは自分でも不十分だと感じてい…

再び車窓から

最近気になっている汽車の窓に関連して大正期の本を買う。その名も『汽車の窓から』(大正8年)。汽車を降りてからの案内記ではなく、汽車の窓から見た風景と「下車せらるべき都市名勝地」に関する案内記。車窓から見える風景をじっと眺めるという体験は、…

終了だけど、まだ始まり

ゼミ発表終了。今回はガイドブックをもとに大正期に展開していった民謡観光の視覚性を考えていくという発表。細かいところでいろいろ突っ込まれる。やはり、旅行者が誰であり、どういう立場にあり、どのように場所を体験していたのかを詳細に記述しなければ…

お風呂に入らねば

論文に向けての最後のゼミ発表に向けて論文を書く。お風呂に入りたい。体が臭い。■書 鉄道やら視覚の話ばかりしていて「民謡」の歌い手の側の話が抜け落ちているのではと突っ込まれる。確かに仰るとおりです。ちょっと寄り道のつもりが気付けば空を飛んでい…

歪んだ車窓から

今日は関西大学へ資料探しの旅に。『旅』という雑誌を通覧したいと申し込んでいたのだが山のように用意してくれていた。実際に見たのは10冊ほど。図書館のお姉たま、ごめんなさい。■忘れないうちに 面白い記事を見つける。昭和三年の三月号の巻頭記事「歪め…

鉄道と金と旅

■助けてください 土曜日に関西学院大学で大正イマジュリィ学会があるようです。行きたいのですが、ホームページを見ても時間や場所などの詳しい情報が掲載されていません。どなたかご存知でしたら教えてください。■鉄道 発表に関連して、鉄道の歴史を調べる…

P

■プロスペクト P終了。歌詞の意味につっこんでいき、そこから翻って民謡の旅の視覚性の問題にいくつもりが、まず歌詞の解釈で動きをとめられる。さらに歌詞に現れる場所や事物の分類方法にもつっこまれ、金縛り状態に。何度も発表で使ってきたのだが、見直し…

そうくるとはな

■対決のその後はその後へ続く・・・ 安来節の人たちに電話したところ、詳しい情報を知りたいと問い合わせていたCDのジャケットの写真を送るように言われる。なぜジャケット?よく分からないが2、3日中に送りますと言ってほったらかしていると、催促のメ…

僕だけ風邪が流行っているようです

昨日は西村先生との飲み会。話を聞いていてあれほどスカッとする先生もなかなかいないと思う。おかげで酒がすすみ、治りかけていた風邪がぶり返し、鼻血と鼻水が止まらない。昨日は論文題目の提出期限。先生からはまだ印鑑がもらえない。タイトルはこれでい…

風邪が流行っているようです

バカは風邪ひかないと聞いていたけれど、がっつりひいてしまった。それはこの冬空の下、半袖Tシャツで外をうろつくというバカをやった結果なのだけれど・・・。昨日は発熱で動けなくなり学校にお泊まり。毛布二枚は我が家よりも暖かい。たまにスモーカーが入…

ぼやき

今日はアイスリンクを作るバイトへ。最終工程に入り、終日フロアに分厚いゴムシートを張り付ける。カビがひどく、鼻くそまで真っ黒に。昨日はこのカビのせいで、ひとりのバイトが不整脈を訴えたのだという。さてこのシート、図面に従って番号通りに敷き詰め…

保存の仕事とは

学校のプロジェクターを壊してしまう。修理の必要があるので見積もり中、ノーホープ。どうか直ってください。研究室の皆様、先生、本当にすみません。マインド切腹はすでに果たしましたので、こき使ってください。今月は機械に嫌われているが(家のビデオデ…

寒い日は熱燗を片手に

したいですが、今は飲んでません。■断線を埋める 念のため明日の発表者に連絡をとると、案の定開始時間を知らなかった。仲が良いようで連絡の通りは悪いのが我が研究室。そういえば先生も知らないのでは・・・。モーニングコールは誰がするべきか。■写真的な…

太陽

六甲ライナーに乗ってアレクサンドル・ソクーロフ監督の映画≪太陽≫を観に行ってきました。甘いポップコーンの香りの漂うMOVIXへ。ここだけは何処へ行っても同じ匂い。 公式サイト→http://taiyo-movie.com/ 誰も現実を知ることができない/できなかった天皇の…

探しモノはアレですよ

11月だというのに昼はTシャツでもいけたのだけど、ようやく寒くなってきた。寒くなると田舎で食べた軒下の干し柿の味を思い出す。忘れた頃に渋さは甘味へと変容する。「ふるさと」はいつも胸焼けするように甘い。何のことはない。いくら頭を捻ろうが、僕…

脂肪に流れる時間

映画理論の授業の関係でマイケル・ムーア監督の≪ロジャー&ミー≫(1989)を見る。ロジャー&ミー [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2006/10/06メディア: DVD クリック: 4回この商品を含むブログ (15件) を見るムーア初監督の作品で、彼…

俺は妖怪じゃない

今日は研究室備品の大移動。パソコンが4台もあるのに一台も使えなくなっていたので全部捨てる。ハードディスクにはアカデミズムを彩るそれこそ色々な情報(何色でしょう)が入っているので、パソコンから引きずり出し、石でプリミティブに叩く。デジタル時…

触れる

1162318190*接触接触と領有―ラテンアメリカにおける言説の政治 (ポイエーシス叢書 (48))作者: 林みどり出版社/メーカー: 未来社発売日: 2001/08/01メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見るどうもうまく資料が集まらないので(とて…

うっそうと生える黒い植物

についての論文を明日の授業のために要約する。井村彰「対抗モニュメントとしての植物」。ある内容を半永久的に伝えることを意図して作られるのがモニュメント。そのためそれらは石や金属などの屈強な素材で作られる。モノとしての耐久性も危ういものである…

絵画のエッセンス?

国立国際美術館に行く。「エッセンシャルペインティング」と「小川信治展」前者は、前衛の義務感に囚われるのでも、アンチ絵画にいそしむのでもない、軽やかに制作された(とも言い切れないのだろうが)90年代の絵画をゆるやかに結びつけようという試みだ…