テープ
■本がぞくぞくと
録音技術関係のものが何冊か届く。
Off the Record: The Technology and Culture of Sound Recording in America
- 作者: David Morton
- 出版社/メーカー: Rutgers Univ Pr
- 発売日: 2000/02/01
- メディア: ペーパーバック
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Sound Recording: The Life Story of a Technology
- 作者: David L., Jr. Morton
- 出版社/メーカー: Johns Hopkins Univ Pr
- 発売日: 2006/04/20
- メディア: ペーパーバック
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最近は特に、テープ録音に関する論文に関心があり、これらの本を取り寄せた。recording culture,culture of recordingという語が頻繁に使われている。録音された音楽の録音という行為はパーソナル録音が一般化されてからのもの。細川周平はレコード→テープ→デジタルという流れを、録音される音(原音)の自律性の解体の流れと見たが、(ほんとうに段階的なのかはともかく)テープの登場というのは音楽概念自体を変容させた重要な転換のひとつだと思う。
お気に入りの曲を順番まで考えてテープに録音したことを思い出す。音楽研究ではレコードをとびこえて、いきなりデジタルに移行してしまったが、録音された音を録音することと、音楽の所有に関してテープを軸にもう一度かんがえてみる必要があるように思う。DJ的な思考モードは、実はテープ的なものなのかもしれないような気がしないでもない。