芸術学研究会・視聴覚文化研究会 合同研究会が明日、神戸大学で開かれます。ぜひ、お越しください。

■映画音響論
リック・アルトマンの映画音響論の紹介がウェブ上にあがっているようです。貴重な情報ありがとうございます。

■反省
ゼミ発表終わる。今回は18世紀的な「話す機械」と19世紀のフォノグラフとの言説的切断を確認しながら、フォノグラフの不気味さを明らかにしようと試みたが結論が出せなかった。なぜ議論がつながらないのか分からなかったが、発表してみて分かった。
先日、キットラーは記録メディアとしての特性とそれを再生したときの聴取の問題を混同しているのではないかと指摘したが、結局は自分もその問題にはまってしまい、聴取の問題に議論を投げ返すことができなかった。言説レベルでの装置と、実践的なレベルでの装置を明確に分けていく必要がある。読みは継続させながら、キットラー精神分析はしばらく置いておこう。
指摘いただいたように、電話のように同時的な遠距離通信での聴取と、時間の遅れをつねに内在させているフォノグラフとを比較したほうが議論が明確になるように思う。

発表の後、ベル父子とエディソンが螺旋を描く中心で論文ができあがる夢を見た。これは吉兆にちがいない。しかし問題は山積み。熱いうちに整理していこう。

Fragments of Modernity: Theories of Modernity in the Work of Simmel, Kracauer, and Benjamin (Studies in Contemporary German Social Thought)

Fragments of Modernity: Theories of Modernity in the Work of Simmel, Kracauer, and Benjamin (Studies in Contemporary German Social Thought)

モダニティ概念と断片的な知覚・ショック等の問題を軸に、ジンメル、クラカウアー、ベンヤミンの議論をまとめたもの。amazonではべらぼうな値段だったので、よそから借りる。