終わらない現在

立体音響で聴く 青木ヶ原樹海

立体音響で聴く 青木ヶ原樹海

立体音響のCDを探してたら、こんなのがあった。青木ヶ原樹海・・・ヒーリング・・・組み合わせが嘘くさい。

■音楽を持ち歩くこと
i-podを聞きながら道路をわたるティーンエイジャーの交通事故が多いそうだ。こわやこわや。

ケータイされる音楽について書きたいけどi-podは持っていない。一度だけ、ソニーウォークマンを買ったことがある。でも歩きながら音楽を聞くと、こけそうになるし、ひかれそうになるし、怖くて死にそうだった。

なんでだかちょっと考えてみた。ステレオは不動の定点を中心に据えて、仮想の立体空間を立ち上げる。それが動き回るもんだから、日常的な音の定位をすべてなし崩しに、街の音はすべて置き去りにしながら、ステレオの音は全部ついてくる。歩けども歩けども、ステレオの空間は遮るものもなく、なめらかに滑っていき、終わりもない。歩行はどこへも向かわない。そこにある終点は、じっと立ち止まるか、イヤホンをはずすか、それとも事故しかないのだろうか。事故には気をつけてください。

モバイル・プレーヤーについてはすでにいくつか論考が出ているが、最近のものは都市のサウンドスケープとの関係で書かれたものが目につく。それらの議論においては、モバイル・プレーヤーは過密で流動的な都市空間の中で私的空間を確保し、サウンドスケープを管理する日常的実践として扱われることが多い。そういうものを読むと、なんとシンプルで楽観的な見解だと思ってしまう。音楽を持つこと、音との近さ、聞きながら歩くこと、それらがみな薄れてしまう。だいぶ前に書いたっきり実現していないけど、今やっているものが一段落ついたら、そろそろほんとに研究しようと思う。

まず事故で死なない程度に使ってみよう。

Sounding Out the City: Personal Stereos and the Management of Everyday Life (Materializing Culture Series)

Sounding Out the City: Personal Stereos and the Management of Everyday Life (Materializing Culture Series)

Sound Moves: iPod Culture and Urban Experience (International Library of Sociology)

Sound Moves: iPod Culture and Urban Experience (International Library of Sociology)

i-podを扱ったSound Movesは未読なので春休みまでの課題。