芸術と精神分析

授業がはじまる。「芸術と精神分析」という講義に出席させていただく。フロイト以前の「狂気」の表象、フロイトの理論および芸術論(とりわけイタリアとの関係)、フロイト以後の精神分析理論および芸術論(対象関係理論、ラカンと「私」の表象、「まなざし」)。今日はほとんどガイダンスだったが、刺激的な授業だった。

これまで精神分析的な映画理論はいくつか読んだことがあったが、それらは精神分析を概念的な道具として使用する一方でもともとの発想(無意識におけるイメージおよび言語の位置づけ)を重視しないものが多かったように思う。この講義では精神分析の歴史的な位置づけを明らかにした上で、芸術論として展開されるようだ。

参考文献

不実なる鏡―絵画・ラカン・精神病

不実なる鏡―絵画・ラカン・精神病