「ポスト古典的ハリウッド映画としての『女と男のいる鋪道』」

大村憲右(神戸大学


発表者によれば、多くのヌーヴェルバーグ論では、ハリウッド映画の娯楽性に対してヌーヴェルバーグの芸術性を二項対立的に強調するような言説が多い。それに対して大村君はゴダールの『女と男のいる舗道』を手掛かりに、むしろ両者のつながりを示唆しながら、ヌーヴェルバーグがいかにハリウッドの映画言語をずらしていったのかを論じる内容(だと思う)。メロドラマ的想像力が両者を結ぶ要素としてあげられていた。4回生ながらいつも関心するけれど、映画に詳しくない人のために用語の説明が欲しかった。それにしてもゴダール映画は映画技法に対する知識を要求する。良くも悪くもマニア向けではないかと思った。思い切ってハリウッド映画の分析をきっちりやってみるのも面白い気がする。