ほんとに見つかるといい

■お秀について
そろそろ論文の構成を詰めていかねば、ねばねばナメタケ、おつゆ日記。議論の展開として、保存会という組織の特徴→安来節の声・音・録音メディア(これはまだだが・・・保存会の方、ほんとにもうお願いですから協力してください)→活字メディア(写真とテクスト)→絵はがきと来たので、そろそろ絵はがきの静止した身体をずるずると動かしていきたい。寄席の資料がいっこうに見つからないので、やはり映画かと思う。

と考えていたところ、吉報が。書を研究している学生の方が、どうも≪安来節お秀≫のありかを知っているらしい方の知り合いの方を紹介してくださるらしい。その先生もそのありかを探せるかもしれないとのこと。なんと嬉しい。持つべきものはアレですね。ありがとうございます。いつの間にか研究がネタ探しみたいになってきた・・・。とにかく見つかるといい。

保存会に協力を仰ぐべく、今度こそはと、涙ちょちょぎれるような手紙を書く。

■ゼミ発表について
昨日は第一回ゼミ発表だった。ドリルの音から逃れる流浪の民の集い。発表は二本、書道とベルクソンゴダールだった。
 
書道についての発表は、書家が型を習得した後、その反復的な型の記憶をどのように即興的な「創造」へと昇華させるのかを、ベルクソンの記憶の論をもとに考察するというもの。ただベルクソンを引き合いに出した途端、議論が一般化されすぎて、書道の面白味みたいなものが見えなくなってしまった。ベルクソンを引かなくても、書の運動、身体が型との間で揺れ動く様を分析していけば、すごく面白い研究になるのではないかと思う。

ゴダールについての発表は、≪女と男のいる舗道≫を分析していくもので、以前に視聴覚文化研究会で発表したもののアップデート版。難しい言葉をよく知っているなあと感心した。僕はアホウだなあと思った。ただその難しい言葉に隠れて、古典的ハリウッドとフィルムノワールとの関節みたいなものが見えづらかった(私だけだろうか)。もっと古典的ハリウッド映画を引き合いに出してもらえたら、映画をあまり知らない身としては嬉しいし、議論がよりクリアになると思う。

二人の発表とも先にどのように展開していくのか楽しみ。私もがんばります。