強力な攻撃を防衛しない

■リミックスの作者とは

Protection

Protection

No Protection

No Protection

ふと思い出して、聞き比べてみる。massive attackの”protection”というアルバムと、マッド・プロフェッサーによるダブミックスヴァージョン”no protection”。原型を留めないほどと言っては言い過ぎかもしれないが、当時やりすぎだと批評されたくらい、エフェクトをかけまくってる。さすがマッド教授だが、よく考えればタイトルからしてもとのアルバムを否定している。ふつうは"protection remixed by"と書かれるところだろう。日本版のアルバムには≪無防衛≫と書いてある。ダブミキサーは自分を作者と考えることが多い。リー・ペリーボブ・マーリーのテープを自分の曲だと勝手に売ってボブに怒られた。ミキサーとかプロデューサーあるいは松本隆みたいに作詞家を抑えておく必要があるかもしれない(すでに結構論じられていることと思うが)。安来節の作者は誰でもない。誰でもないが、歌い手は固有の技術を持ち、名を持つ。その辺のズレをレコードの流通とともに考えてみようと思うのだった。

来週は同志社へ『風俗画報』をあさりに行く予定。もしかしたら、安来節または民謡について書かれているのではと淡い期待。CD-ROM版があるらしい。定価は22万。高い。

■聴覚文化読本

Auditory Culture Reader (Sensory Formations Series)

Auditory Culture Reader (Sensory Formations Series)

ほったらかしにしていたが、introductionだけは読み切る。