エディソンの小咄

□メモ
「この舌も歯もない道具、咽頭喉頭もなく唖で声もない物体(matter)が、あなたの言葉を発し、どんなつまらないアイデアもどんなに他愛ない夢もどんなに虚しい言葉も、あなたがこの鉄の薄い膜に向かってささやくことを選んだならば、何世紀か後、あなたが粉々になって灰になってしまったとしても、あなたを実際に知らない世代に対して何度も何度も繰り返すのです。」(Ronald Clark引用のエジソン1878年のインタビュー)

フォノグラフから聞こえてくる声の後ろには、粉々の灰と化した主体しかいない。フォノグラフから聞こえてくるのは死者。おそろしや

□競馬新聞を運ぶ
フランスに行ってしまった先輩に代わり、競馬新聞を運ぶバイトをしてきた。競馬新聞はハードな赤鉛筆の書き込みに耐えるべく厚く作ってあるそうで、とても重い。エスカレーターのない駅で階段を上っていたら、鞄の金具が壊れ、ついでに腰もいわした。バイトのために筋トレしよう。

民族音楽学フォノグラフ
雑誌Ethnomusicologyに1977年に掲載されたフォノグラフ論文Nazir A.Jairazbhoy"The "Objective"and Subjective View in Music Transcription"を入手。『レコードの美学』で少しだけ紹介されていたもの。さわりを読んだところ、民族音楽学がいかにフォノグラフに依拠して展開したのかを論じているようだ。