ハイ・フィデリティ

なんかよく分からんところでトラックバック貼られてるけど何なのだろう。

Memory Bytes: History, Technology, and Digital Culture

Memory Bytes: History, Technology, and Digital Culture

引き続き初期フォノグラフ論文を読む。John Durham Petersはメディアを神経システムの延長として捉えるマクルーハンのメディア理論を批判し、生理学の議論を引いて、神経システムがメディアの延長として捉えられていたと主張する。エディソンが機械化を行う前にすでに生じていた聴覚の外在化、装置化をヘルムホルツの音響学をもとに吟味する。録音複製技術と身体の関係は、間メディア的な関係として考察される。

面白かったのは、エディソンがオリジナルとコピーのフィデリティを補償するために、たびたび行ったトーン・テストに関する箇所だったが、フィデリティ表象のためのトーン・テストについてはEmily Thompson"Music, Machines, The Quest for Fidelity"に詳しいようだ。

全体としては歴史的記述が多く、あまり面白い論文ではなかった。

□ハイ・フィデリティ

The Audible Past: Cultural Origins of Sound Reproduction

The Audible Past: Cultural Origins of Sound Reproduction

第五章の"Social Genesis of Sound Fidelity"を読みはじめる。スターンは録音複製をめぐる複数の対立−−オリジナル/コピー、人間/機械、生/死−−の形成を、フィデリティという概念をもとに考察する。・・・