フォノグラフ氏

■mr.phonographの歌
1878年フォノグラフの宣伝のためにMy name is Mr.phonographという歌が作られ、楽譜で販売された。その歌をシリンダー・フォノグラフによって録音したものがGoogle動画にあった。→Mr.Phonographの歌
Mr.Phonographは正式名を、H.A.H.von O'graffというらしいのだが、なぜドイツ人らしき名前なのか、そしてH.A.Hとは一体何なのかは不明。動画で歌を聴いているだけでは分かにくいが、「私の名前はMr.Phonograph」という歌は再生を行っているフォノグラフ自身が歌っている。フォノグラフは録音再生のプロセスをメタ的に歌いながら、それ自体の声によって歌うという矛盾が生じている。この矛盾が、初期のフォノグラフ受容を説明するのに最適であるように思われるが、まだ混乱中。もう少し突っ込むべき素材。

これをうまく論じられれば、音楽研究にメディア的観点を接合させる足がかりになるはず。