映画理論
□ジェイ『伏し目』「メメント・モリとしてのカメラ」
トム・ガニング「アトラクションの美学」と自分の研究との距離を測る。
「新」映画理論集成〈2〉知覚・表象・読解 (知覚/表象/読解)
- 作者: 岩本憲児,斉藤綾子,武田潔
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 1999/05/01
- メディア: 単行本
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映画と精神分析―想像的シニフィアン (1981年) (白水叢書〈57〉)
- 作者: クリスチャン・メッツ,鹿島茂
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1981/08
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まだ精神分析理論をおさえきれてないため、両者の問題点を汲み尽くすことはできないが、明らかな問題として言えるのは、両者とも映画装置を論じているにもかかわらず、映画(cinema)という装置(dispositif)を構成する装置(apparatus)の差異を論じておらず、映画というイメージを見ることについて論じている一方で議論からはイメージは見えてこず、ここで言われるイメージは音のないイメージだということだ。また、両者の議論は歴史性を考慮に入れていないため、観客とイメージの関係は常に一定になってしまう。
ある人は、精神分析的映画論については、こういう議論もかつてはあったというだけと言っていたが、何か活かす手はないんだろうかと思ったりする。うむー。発表前なのに、結構おもしろく読んでしまったが、とりあえずは映画で悩んでる場合でなかった。