音楽史

ようやく学校のエアコンが直ったが、もうすっかり秋空。

比較音楽学に関する文献を読んでいて、自分がいかに西洋芸術音楽に疎いかを思い知らされるので購入。個人の作曲家や作品を中心化しがちな音楽史とは異なり、文化史的なパースペクティヴから西洋芸術音楽の歴史を記述するのが本書の特徴で、クラシック以前の古楽、クラシック以後の現代音楽にはさまれながら、歴史から超越した普遍的な音楽であるかのように受容されがちな18世紀末から19世紀の「クラシック」を歴史的に位置づけることが試みられている。新書ながら、音楽史記述の方法を再考させる野心的な著書だった。なんで今まで読まなかったのか。

後で薦められたのでさっそく注文する。芸術音楽の歴史とは異なり、ジャズ史、ロック史、ダンスミュージック史などそれぞれのジャンルを中心化しがちな(もちろん作家もだが)ポピュラー音楽史とは異なる位相で書かれたもののようだ。

フーコー読書会の次はドゥルーズ読書会。文庫化がすすんでますなあ。ありがたい。