シンポジウム後

シンポジウムに参加いただいた先生方、会場に足を運んでくださった方々、ありがとうございました。

もっと会場全体でのディスカッションが行われたら良かったが、パネリストの方々のお話につい聞きいってしまった。もうすこし議論を展開できたと思った問題が二点。泊先生がドーピングとしてのテクノロジーについて議論され、吉岡先生はテクノロジーとしてのドーピングについてお話されていたと思うので、両者の関係について聞いたらよかった。この問題は吉岡先生も複製技術とドーピングということで少し触れておられたし、実際1960年代以降には音楽の諸ジャンルで薬物とテクノロジーが深く結びついたものが多くあったので、もっと展開できたような気がする。すこしメディア・テクノロジーの方に質問が集まってしまったかもしれない。また、ドーパミンなどのある種の情報伝達物質を交換する脳内の機構は、ある意味でそれ自体がメディア・テクノロジーのように概念化されているように思われたので、その考え方自体が外的なメディア・テクノロジーの展開と何か関係があったのか気になった。これらの問題は自分でも考えてみよう。